圧力のトランプ ねばるパウエル そして失望する市場
アキです!
10年後とかに過去のデータをみて、
「ん?なんでこの時期に利下げしてんの??」
ってなるでしょうね。
まずは今回(7/31公表分)のFOMC内容を見てみましょう。
「0.25%の利下げ」
「バランスシートの縮小を2か月前だしで終了」
と言っており、今後については、
「利下げのサイクルに入ったわけではない」
という一方で、
「1回利下げで終わりというわけでない」
とも言っています。
そして利下げの根拠については、
「世界経済を巡る懸念」
「国内インフレの低迷」
「通商戦争への警戒」
などをあげています。
やっちまいましたね。FRB。
そもそもFRBの使命は何でしょうか?
下をみる前に思い出してみてください。
、、、
、、、
、、、
、、、
、、、
、、、
正解は、
「雇用の最大化」と「物価の安定」です。
現状、
失業率→4%以下(ほぼ完全雇用状態)
インフレ率(物価)→1.5~2%程度
確かに目標インフレ率2%に対してはわずかに届いていないですが、ほとんど問題ないという水準です。
アメリカは現在、景気拡大11年目に突入しています。
これは、記録が残る1850年代以降で過去最長を更新しているところです。
この状況で利下げって。笑
後々振り返ると、完全に黒歴史です。
まあ、以前の記事でも言及しましたが、
(以前の記事↓↓)
https://aki-kun.hatenablog.com/entry/2019/07/11/192011
こんな景気拡大中という状況で利下げをする理由はー、
この人でーす!
あ、間違えました。笑
もとい。
利下げの理由はこの人でーす!
トランプ大統領が再三再四パウエル議長とFRBに圧力をかけてきました。
その結果、今回0.25%の利下げとなりました。
もう利下げせざるを得ないような状況に追い込まれましたよね。
市場も織り込んでいましたので、とてもじゃないけど利下げ見送りはできない状況でした。
しかし、パウエル氏は何とか粘りました。
トランプ大統領は大幅な(0.5%)利下げを要求していたし、市場も一部では0.5%利下げを期待していたので、なんとか粘った形です。
ちなみに7/31のFOMC前の利下げ確率はこんな感じでした↓↓
79.1%で0.25%利下げ。
20.9%で0.5%利下げ。
0.25%利下げがメインシナリオですが、0.5%利下げも2割程度ありました。
では、市場の反応を見てみましょう。
【S&P500指数 日足】
下落。
利下げして下落って。笑
失望売りですな。
やはり一部0.5%利下げを期待していたのでしょう。
VIX指数もみときましょう。
【VIX指数 日足】
VIX指数も上昇(´・ω・)
なんでだよ(笑)
市場の反応ついでにジャイアントランプ大統領の反応も見ときましょう。
「市場がパウエル議長から聞きたかったのは、」
「利下げサイクルの開始だ」
「いつも通り、」
「パウエルは我々を失望させてくれる、、、」
(´・ω・)
圧力半端ねぇ、、、。
FRBは本来「政府から独立した機関」なのですが、、、。
以前からそうでしたが、今回の利下げで決定的になりました。
操られるパウエルさん(´・ω・)
いい構図ですね。笑
こんな感じ↓↓ですかね。笑)
さすがにジャイアントランプ大統領の意向に100%沿うとまでは行きませんが、非常に強い影響を受けていることは間違いありません。
なんといっても、景気拡大局面に利下げしてしまうのですから。
今後気になるのは、追加利下げがあるかないかとそのペースです。
会見でパウエルさんは、
「利下げサイクルを開始したわけではない」
と発言した一方、
「1回利下げで終わりというわけではない」
とも言っています。(なんとか粘っています)
本日8/1時点での金利予想を見てみましょう。
【次回会合9/18時点】
現状維持→43.5%
0.25%追加利下げ→56.5%
今年末時点での予想は、
【2019年12/11時点】
現状維持→17.4%
0.25%追加利下げ→43.0%
0.5%追加利下げ→32.1%
0.75%追加利下げ→7.5%
現状、年内の追加利下げは1~2回がメインシナリオです。
アメリカ大統領選挙を有利に戦うために、追加利下げの圧力が強くなるかもわかりません。
やはり今後の利下げペースを占う上では、指標うんぬんよりもむしろジャイアントランプの発言やツイッターをみておくべきなのでしょう。
ちなみに米中通商交渉は何の進展もなく終了しています。
米中通商協議はこのまま長期化していきそうな雰囲気です。
やはり、ガチで再開するのはアメリカ大統領選挙終了後でしょうか。
と考えると、市場の注目は’’今後の利下げペース’’で間違いなさそうです。
謎に上がったVIX指数もそのうち落ち着くのではないでしょうか。
ではまた!